前田 昭博 MAETA AKIHIRO

故郷の雪景色・・・。それが前田昭博さんが白瓷に取り組む事となった原点だといいます。扱いにくい磁土と、表現が困難な白の世界で、四苦八苦を繰り返しながら自分自身と向き合う中で育まれた前田氏独特の白瓷の世界。確かな轆轤技術による成形と、指先で丹念に面を施こすなど緊張感ある柔らかい稜線のフォルム。しっとりと吸い付くようなやや青みを帯びた温かみのある釉調。そこに生じる光りの陰影による作品単体を超越した空間美が生れてきます。その多くの受賞歴からもわかるように、現代日本陶芸を代表する作家の一人です。

< 経歴 >

1954 鳥取県河原町にて出生
1977 大阪芸術大学工芸学科陶芸専攻卒業
1991 第11回日本陶芸展 毎日新聞社賞
1993 第48回新匠工芸展 富本賞
1997 第10回MOA岡田茂吉賞展 優秀賞
1998 ぎゃらりい栗本にて個展
1999 鳥取市文化賞受賞
2000 日本伝統工芸展 朝日新聞社賞
2003 第20回田部美術館茶の湯造形展田部美術館大賞
日本伝統工芸展 第50回記念賞
2004 ぎゃらりい栗本「陶のかたちⅠ」
日本陶磁協会賞
2005 新匠工芸展 「60回記念大賞」
2007 紫綬褒章受賞
2008 ぎゃらりい栗本「陶のかたちⅤ」出展
2013 人間国宝に認定される

その他入選、受賞多数。国内外にて作品紹介